身体を傷めずに長時間歩くってどうすればいいの?
街中だって、里山だって「歩く」ときは同じ。きちんと準備をしないとせっかく歩いてもプラスにならない。
「重装備ね~」「おおげさね」と笑う人もいるけれどハイヒールやサンダル・通常の靴などの軽装では疲労度が大きく「からだ」を痛める。
余裕で楽しく歩くことなんて出来ないし帰宅後に寝込んでしまう人も!
たくさんの人に出会ったからトライするための最低の情報をまとめました。高額なものもあるけれど、それだけの理由はちゃんとある。
最低限の装備で身体を傷めず楽しく「歩く」が鉄則!
【緑が多く近くに避難場所がないアップダウンコース】には「からだ」を傷めないように最低でも下記の装備を!
リュックサック:15L~20L前後の「歩く」のに必要かつ便利な機能が装備されているリュックとは?
おにぎりなどのお弁当と下記の装備を入れるのなら、15L~20L前後 A4対応サイズ。サイドにメッシュポケット/ショルダーベルト付きが絶対便利。
(ショルダーは重心が偏り無理な力が入り「からだ」を痛めるのでNG)
メーカーやデザインによって、同じ容量でも使い勝手がいいのと悪いものがある。
たとえば、Columbia コロンビア ジャックスリム 20L は約480gの軽量で耐久性の高い仕様である。 街中でも目立たず、かさばらない。
・フロント側ルーム内にメッシュポケット×2、ベルクロポケット×1、キーフック|どうしてもリュック内で迷子が発生してしまう。細かなポケットがついていると少ない休憩時間を迷子探して消費しなくて済む。
・両サイドにフリーポケットとマチ調整バックル装備|サイドのポケットはとても貴重。傘・地図・飲料などリュックをいちいち開けずに済む。
・メッシュを使用した通気性と快適性に優れた背面仕様|歩くと汗をかくので、背部分のメッシュ機能は必要。
・ショルダーベルトは長さ調節可能とウエストベルトは長さ調節・取り外し可能|疲労で荷物が重たく感じたときなど、ベルトを調節して重心を上にあげたり出来る。優れもの。登山用のリュックにはほとんどついている機能だが、長時間歩き続けるにはなくてはならない仕様。
・ハイドレーションシステム対応(※チューブは付属していません)|リュックに水筒を入れチューブで水分補給する仕様。団体行動の流れを止めずに、歩きながら水分補給が出来るのであるととても便利
歩き続けて、疲労が貯まってきたときには重心を上げると背負った時に重量が軽くなる。重たい荷物を上の方に詰め替えたり、ショルダーベルト付きは必須。荷物の重たさが肩に食い込まず、軽減してくれる。着替えが必要になるハイキングや登山初級ではもう少し装備は多いので20L以上のものが必要になって来る。
登山用の大きなリュックは中で仕切りがあり、上部だけに荷物が入れられ「からだ」を傷めない。機能的に出来ていて非常にポイントが高い。
最初からすべて揃える必要はないが15L前後の「歩く」用のリュックは欲しい。
下記はサイクリングにも使える15Lで重量450gのリュック。縦長なので思った以上に入る。
ハイドレーションシステム対応はしていないが、その他の必要な機能はついいる。かさばらすスマートであること。肩(ショルダー)部分が幅広なので食い込みを緩和できる。かなりお勧め。
やっぱり靴は重要!コースによって靴を変える!
アップダウンコースとフラットコースは歩き方が違うために、コースによって靴を変える必要がある。無理な体勢での歩行は「からだ」に負担がかかり怪我の原因になる可能性がある。
歩き方は「からだ」に負担のない歩き方を参照
アップダウンコースは小幅で一歩、一歩と丁寧に『膝』を上げて地面と並行に『ベタ足』の状態で足を着地する必要がある為に足首を安定させるくるぶしの高さのトラッキングシューズが良い。
(緑の多いとことは、山ヒルもいるので梅雨時期から夏場・秋口までは足首周辺は特に念入りに虫除けスプレーを忘れずに)
靴を購入する際に、靴底は必ず確認する。出来れば下記のようにタテヨコの溝が真っ直ぐに切れていない段差がある深い溝がお勧め。その溝の切れ目によって足元が滑るかどうか決まる。
登山用になると折り曲げられないほど硬い。そこまで硬いものでなくてもアップダウンコース用の靴は出来るだけ硬めで折り曲げられない方がよい。
フラットコースは、少し広めの歩幅で『かかと』から『つま先』まで順序よく着地していくので、足首が自由である事が重要!
フラットコースの靴は柔らかく、折り曲げられるくらいの柔軟性が必要。靴の選択によって疲労度が違って来るので、慎重に選びたい。
始めて購入する際は、多少高くても、登山用品・スポーツ用品店で確かな知識がある店員さんにサポートしてもらう事が怪我をしない一番のポイントとなる。
予備の靴紐も必ず持ち歩く!
高度防水・通気性のあるゴアテックス
最近はゲリア豪雨も多い。突然の大雨で郊外の人気の少ない街中で遭難しそうになった事がある。靴が濡れると、冷えたり蒸れたりして疲労が大きくなる。「歩く」ときは必ず防水がいい。
汗をかくタイミングも「からだ」の冷えも初心者によくわからないので先輩たちに『無謀』とレッテルを貼られてしまう。かつて私もそうだった。
可能であればゴアテックスの製品を使用したものを選択したい。当初、登山家の先輩に勧められた時はあまりに高額で二の足を踏んだがひとつ購入すると余計な出費がなくなるので是非、お薦めしたい。
しっかり靴紐を足首や足の甲で固定して靴の中で足が前後に動かないようにする。足の指は自由になるほうが踏ん張る時に楽だ。防水・幅広でムレにくいトレッキングシューズ。紐を結ばすワイヤーをダイヤルで調節するタイプもある。靴に関しては金額やブランドではなくて自分の足のサイズに合わせて購入する事が大切。
靴下
足を傷めない為に登山用の厚手のものを用意する。吸水速乾素材と立体的な編み方で靴の中で縦に靴下内で足が動かない為に足の爪などを傷めにくい。
また靴の中で足の指が遊ぶくらいが、丁度良い。5本指のために、足の先の自由が効き疲れにくくなる。足の指部分のメッシュ加工も嬉しい。
靴のサイズに合わせて、靴下の厚さを調節することは必須。靴を選ぶときに必ずどの程度の厚さの靴下が必要か考える。
先に靴下を購入してその靴下を履いた時にベストの状態になる靴を探しても良い。
スパッツ
ロッククライマーの知人から歩き始めるなら「とりあえずスパッツを購入してみれば?」と言われた。半信半疑で購入したが確かにすごい。一度体験すると「歩く」ときは必ず所持するようになる。
降っている雨と歩いて跳ね上げる雨水で足元はぐっしょり濡れてしまう。これだけでひどく「からだ」は消耗をする。足元の体温が下がると、足が思うように動かずバランスがとりにくくなる。
天気が下り坂なら必ず着用しておけばいつ雨が降り始めても慌てる事がない。
モンベル:女性用 プロモンテ PuroMonte GORE-TEX ゴアテックス グラデーションレッグスパッツ レディース SP024 ターコイズ
仕様素 材 : 15Dナイロン/ポリエステルリップストップ、GORE-TEXパフォーマンスシェルファブリクスサイズ : フリーサイズ(23-25cm)PuroMonte プロモンテの進化した次世代Gore-Tex ゴアテックス スパッツ防水性と透湿性で定評のあるゴアテックスが進化。従来より1.5倍の透湿性能を実現し、ウエアとして最高レベルの数値を達成。また撥水性も向上し、洗濯を繰り返しても防水性能はほとんど低下しない。
ビニール製・ポンチョ・傘はNG 防寒機能のついた上下のレインウエアで身を守る
歩いているだけで「からだ」に熱がこもり汗をかくビニール製は追い打ちをかけて蒸れるので絶対にNG。ポンチョも風が吹けば捲り上がり、慌てて元に戻すときに足を踏み外すなど事故の誘発が考えられる。傘も同様の理由で使用することは避けたい。
レインウエアは高額でもゴアテックスがお勧め。レインウエアという名称ではあるが防寒機能あり、からだを傷めないことには優れている。団体で登山をしていると優れた機能で助けられていることがよくわかる。
一度購入すると何年も持つが、撥水機能が気になって来きたら、手洗いして汚れをとってから、防水スプレーをかけて置くとさらに長持ちする。(肩と腕は特に丁寧に)
レインウェアに必要とされる機能をバランスよく備え、軽量性、コンパクト性にも優れるスタンダードモデル
ゴアテックスの凄さは着用をしないとわからない。春先に里山で急に雪が降った時にゴアテックスの着用をしていなかった人は寒さで疲労困憊していた。また街中でゲリア豪雨にあった時も傘は使えず、ビニール製の雨具を着用していた人は汗と雨でやっと歩いている人が何人かいた。私も着用するものでこんなにも差が大きくなるとは想像が出来なかったが事実である。
日よけ
紫外線防止の日よけがある帽子・スカーフ・ネックカバー・アームカバー(紫外線は思った以上にからだに負担をかける。避けられるのなら避けた方がよい。また首周りなどの汗を吸い取り、虫除けにもなる)参考:ブランド品は高額だが山歩きに最適な機能(吸水速乾素材を使用した汗止め)もある。
また、冬場に半袖のアンダーシャツとアームカバーを着用し、その上にジャケットとの組み合わせは最強。汗をかいた時の体温調節や防寒に非常に好都合。
参考:アウトドア用の日よけ帽子 街中を歩く事も考えてラフなデザインやサンシェードが取り外せるタイプもある。
洋服
ナイロン・ポリエステルなどの化学繊維製で伸縮性があり、吸湿性・発散性が高く、紫外線防止機能があるとベスト(登山用品店で販売されている)
ジーンズや綿製品は汗で重たくなり「からだ」が冷えるのでNG参考:着用するもので、からだの負担が大きく変化する。自分にあったものを見つけて欲しい。
ウイックロンZEOサーマル ジャケット 寒さや暑さの調節に1枚は持っていたい。休憩時間には必ず羽織って「からだ」が冷える事を防ぎたい。
mont-bell(モンベル)ウイックロンZEOサーマル ジャケット Men’s(男性用)
【素材】ウイックロンZEOサーマル[ポリエステル〈裏面起毛加工〉]
【特長】ジッパーがあごに当たらない仕様、運動時にも揺れないジッパースライダー
登山用品の繊維の進化は素晴らしい。夏には普段でも着用していることが多いモンベルウィックロン
パンツ
各社、機能性のパンツを販売しているが、最近、コンプレッションウェアが主流だ。
特にワコールのワコールCW-Xhは、テーピング理論を駆使して筋肉と関節のサポートをしてくれるスポーツタイツに短パンを履く。女性は巻きスカートの場合もある。機能性が非常に高いので冬場はアンダーとして是非にも使いたい。
クールマックスの素材を使い吸汗速乾機能とサポートラインの縫い目を無くし、肌への負担軽減と軽さを追求。
ひざ・腰・股関節に加え、カラダを支えるのに重要なおしり・ふとももの筋肉までサポート。また、ふくらはぎの筋肉を下から支え上げるようにサポートしている。
UVカット。ストレッチ。熟練者はもちろん初心者だからこそ「からだ」を楽にする為に是非欲しい1枚だ。
手袋
登山用か園芸用の手袋(夏は手袋に虫除けスプレーをかけておくと安心)
その他の携帯品
■救急用品:
とりあえず止血できるもの
■飲料水:
500mlペットボトル2本程度(気候にもよりますが多めがいい)
■栄養補給:
飴やチョコ(歩きながら食べられるもの)
■タオル:
たとえ里山であっても何があるかわからない。汗を拭ったりするだけでなく、手足、顔を洗ったり、包帯の代用にすることもある。緊急時には非常に重宝。
■おしり拭き・お持ち帰りセット:
山ではお花摘み・キジ打ちという名称。トイレが近くにあるとは限りません!おしり拭きと《大》をお持ち帰りする袋を常備は鉄則
自分にあったからだを傷めない装備・服装は各ブランド・登山用品店で店員さんに聴きながら揃えるのベスト。
各ブランドを豊富に取り揃え、その場で比較検討ができる好日山荘やカモシカスポーツなどがお勧め。